ChapterU 〜Chapter V〜  ChapterW

      

Change of a Junior high school
中学校に入るときは、もう気合いが入ってた。子供なりに哲学があったから、変わってたんじゃないかな。小学校の頃、年上の奴をいじめたりしてたけど、中学に入ると急に上下関係ができるでしょ。入学式でいきなり体育館の裏に呼ばれてガタガタ言われた。
うちのオフクロは裁縫のプロだったのね。肉屋の前は裁縫やってた。で、息子の学生服を縫ってあげようってことで縫ってもらったら、それがボンタンだった(笑)。当時それはマンボズボンて言ってたんだけど、それを入学式にはいて行ったら上級生に「何でお前、マンボズボンはいてんだ」って言われた。俺はそんなこと全然知らなかったし、オフクロが作ってくれたズボンに新しいシャツ着てったら、いきなり呼び出されたわけで。
今まで自分の子分みたいだった奴が、いきなり先輩側にひるがえったり。それは上下関係でしょうがないから、俺ひとり、そこからしばらく浮いてたな。そのうち自然のグループができてきて、バイク乗ったり。バイクっていってもゲンチャリ。ダックスっていうのを盗んでくる奴がいて、それを河原でみんなで乗ったり。友達の兄貴の部屋が溜まり場になってて、そこで麻雀やったり。年上の奴でも悪い奴に憧れるっていうのがありましたね、ケンカの強い奴とか。悪いことをみつからないようにやるっていうスリルばかり求めていて、大人がやっちゃいけないっていうことをいかに見つからずにやるかってことがすごく楽しかった。

運動神経は悪い方じゃなかったけど、中学生になる頃には”運動部に入るのだけは嫌だ”とか思うようになってた。姉貴は俺を正反対で、毎日一生懸命バスケットやってたんだけど、”そういうのカッコ良くないぜ”みたいな。変にヒネたような見方するようになってた。その年齢で、ある種のアイロニー感覚を持つことについては…なんででしょうね。たとえば、身に覚えないことで疑われた事や、周りのせいにして”俺はそんな風になっちゃったんだ”っていうのは簡単だよね。だから……そうじゃなくて……単に不良の方がカッコイイや、こっちの方が楽しいやっていう。そういう単純な理由だと思う。
R&Rはその頃はそれほど聴いてなかった。ただビートルズだけは聴いていた。ちょうどその頃、エドウィンのCMで、バックに”SHE LOVES YOU”が流れててすごい流行ったの。で、学校でちょっと生意気なヤツらが”やっぱりビートルズだよな”みたいな事言ってて。
その頃の日常は、それはもう人から見れば完全に不良って感じただろうね。麻雀覚えたり、バイクを盗んだり…。ウチは放任主義っていうか、姉貴はかわいがられた分キビしくされてたんだけど、俺には”まぁ、男の子はそういうもんだろう”っていう感じだったからね。
        



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