ChapterY 〜LAST Chapter〜  From the End to Beginning
      

Road to BOOWY
アマチュア時代とプロになってから音楽そのものに関する認識の変化が、俺の場合いい意味ですごくあった。俺はさ、それまでマニアックに音楽を聴きまくるとか、そういうタイプじゃなかったでしょう。極端な言い方すればビートルズとキャロルくらいだったわけだから。
ところが、プロになった初めてのバンドっていうのがすごいプロフェッショナルの集団だったわけ。しかも俺はまだ18くらいで、他の人は27,28の大人だし。みんなすごく音楽とかバンドのこと知ってるんだよ。例えば、リハやってて”ここはあのバンドの、ナントカって曲の感じでいってみよう”とか、”いや、どうとかの方がいい”とかやり合ってるわけ。でも、俺だけ全然わからないんだよ。それがすごく悔しくてね。一時期は、セコ・ハンに通い詰めて色んなレコードを買いまくった。
その中で自分の中にすごくいい感触を残したのが、エルビス・コステロ、スクイーズ、バスコックス、ブームタウン・ラッツあたりだった。その辺のアーティストにインスパイアされて、自分でやりたいことがどんどん見え始めた。

そのバンドは楽しくないし、やめようかなっていうのが一年続いた。そのバンドに権力者がいて、絶対服従みたいな、ともかく他人から言われて何かやるのが嫌いなんですよね。成功したい。でももっと大事なのは好きなことやれること。

まだ事務所の問題とかクリアーになったわけじゃなかったんだけど…。たまたま見たRCサクセションで、そんなとこにいる自分が嫌になってさ。とにかく始めたいと思って布袋のところへ電話したんだ。

布袋って相棒がいることで、自分の中でボヤッとしてたものがポンと音に鳴った。大きかった。そうなってくると、逆に売れるとか売れないとか、レコードをリリースするしないはどうでもよくなって。ライブハウスでやってる瞬間の自分が好きだった。だからレコード会社を転々としても、しのげたかな。つらいことはなかった。
        
               
〜Extra BOOWY〜
東芝に移ってか最初のアルバムは気持ちいいイメージで、手放しで喜んでいた。だけど後半になるとどんどんガンジガラメになっちゃった。もちろん俺たちも後半のBOOWYはカッコイイと思ってる。でも100人が100人カッコイイと言うと、「お前ら、ほんとにわかってんの?」ってなる。それに「BOOWYっていい人たちね」ってのが混ざってきて。いわゆる”スターさん”みたいな人って、俺の中では魅力的じゃないのね。100人のうち、60人くらいが言ってくれるのが、割合としては嬉しい。だからMarionetteをシングルにしたのは、そんなことをするアイドルはいないだろうっていうのがあった。

大きなうねりがある時には、流される危険がある。それはバンドとして成熟したからこそ感じる悩みとか恐怖感だと思う。100人じゃなくて60人に支持されたいっていうのはもう、前向きな次のステップですよ。バンドのメンバーの中にも刺激が必要ということで、BOOWYは終わった。




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